ランドセル購入のためにカタログなどをみていると、サイズに「A4クリアファイル対応」、「フラットファイル対応」という単語が出てきます。
ランドセルは現在A4の大きさを基準に作られていますが、メーカーやモデルによって細かい仕様が違っています。
この記事ではランドセルの現在の主流サイズ、ランドセルの大きさのうつりかわりや、購入時の選び方のポイントをまとめています。
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最近のランドセルの大きさ事情
親世代のランドセルと現在のランドセルの大きさの変化
わたしたち親世代が小学生だったのは、1985年~2000年頃ではないでしょうか?
実はそのころのランドセルのサイズは、今より一回り小さいものでした。当時は役所の公文書はB判(B5)となっており、教科書・プリントも例外ではなく、B5で厚みがある教科書が使われていたのです。
こちらはランドセルメーカーのセイバンが昭和20年代のランドセルを貴重な骨董品として保管しているものと、今のセイバンのランドセルの比較画像です。
これが2000年頃から公文書や教科書がA4へ移行していき、ランドセルも時代にあわせてA4へと変遷しました。
ランドセルの前ポケットも、以前は給食袋や連絡用の封筒しか入らない薄くて小さなポケットだったのですが、今は3段蛇腹になるなど広くて大きなスペースになっています。
ポケットではなく、ランドセル内の仕分けスペースとして利用されるようになっているんですね。
たとえばこちらはイオンの「みらいポケット(超大容量ランドセル)」ですが、前ポケットが最大8センチまで広げることができるため、荷物が多い月曜日でも、高学年になっても対応できるんです。
更に教科書が増える可能性も!?
2020年には新学習指導要領で教科書など荷物が増える可能性があります。
これからランドセルを購入するときは、サイズだけでなく容量も気にされると良いでしょう。
[ポイント]ランドセルにいれる教科書・副教材のサイズは?
文部科学省の仕様によると、小学校1年生の教科書はほとんどがB5。5、6年生になると国語と算数のみA5となります。
その他にドリル2冊(縦長でB5の横幅を2/3くらいにしたサイズ)、学習ノート(B5)、クリアファイル・フラットファイル(A4)、プリント入れ(B5のジップ付き袋など)をランドセルに入れます。
水筒持参の小学校も増えている
熱中症対策やコロナ禍での感染症対策として、子どもたちに水筒を持参させる小学校も少なくありません。
水を入れた水筒は意外に重いもの。
できれば肩や首から下げるより、ランドセルの中に入れたり側面に取り付ける形で収納できたほうが便利ですよね。
どのようにして水筒を収納するのか、どこに入れると使い勝手が良さそうか。
そういったこともシミュレーションしながら、最適なサイズのランドセルを選ぶことも必要かもしれません。
水滴がついてしまいがちな水筒は、できれば教科書とは分けて収納したほうが安心。
そう考えるとやはり、小マチやサブポケットが拡張し、水筒がすっぽりと収納できるタイプのランドセルがおすすめですね。
A4クリアファイルとA4フラットファイルの違い
現在主流のランドセルはA4サイズを基準に展開されています。
教科書のほかに、クリアファイルやフラットファイル、副教材でA4サイズのものが配布される事が多いためです。クリアファイルやフラットファイルは、学校からの手紙やプリント、テストなどを持ち帰るときに利用します。
現在のランドセルは、大きくわけると、
- A4教科書対応サイズ(21.5cm×29cm前後)
- A4クリアファイル対応サイズ(22.5cm×31cm前後)
- A4フラットファイル対応サイズ(23cm×31cm前後)
の3種類があります。
しかし、最近はA4クリアファイルまたはフラットファイルに対応したものがほとんどで、実質2種類から選ぶようになっています。
A4クリアファイル対応サイズは、フラットファイル対応より若干小さいですが、フラットファイルも斜めに入れたり端を少し曲げることで収納可能です。
フラットファイルを使わない学校や、体格が小柄な子供さん・学校が遠くて通学時間が長い場合など、少しでも小さなランドセルを選びたい保護者の方が選ばれることが多いようです。
大手メーカーのランドセル外寸と内寸を比較
ランドセルの外寸と内寸を大手メーカーのブランド「フィットちゃん」「天使のはね」を例にみてみましょう。
外寸
横幅 | 高さ | 奥行 | |
フィットちゃんA4クリアファイル 外寸 | 25cm | 34.5cm | 20cm |
フィットちゃんA4フラットファイル 外寸 | 26cm | 34.5cm | 21cm |
天使のはねA4フラットファイル 外寸 | 26.5cm | 33.5cm | 20cm |
内寸
横幅 | 高さ | 奥行 | |
フィットちゃんA4クリアファイル 内寸 | 22.3cm | 31cm | 11cm |
フィットちゃんA4 フラットファイル 内寸 | 23.3cm | 31cm | 12cm |
天使のはねA4フラットファイル 内寸 | 23.5cm | 31cm | 11.5cm |
それぞれ違いは1センチ程度ですが、この1センチでフラットファイルが曲がらず入るかどうかが決まってしまいます。
現在はA4フラットファイルが主流になっていますが、購入時には欲しいサイズかどうかを確認しましょう。
ランドセルの大きさを選ぶポイント
どれを買っていいか迷っていると、店員さんにも先輩ママにも必ず「一番大きいのを選んだほうが安心」とA4フラットファイル対応サイズをすすめられます。
入学前の子供さんには大きいランドセルですが、数年すればランドセルのほうが小さくなりますので「あの時あんなに悩んだのは何だったんだ…?」という経験からでもあるのでしょうね。
ランドセルを大きさで選ぶ場合は、通う学校がフラットファイルを使っているかどうか、中に入れるものの量、体格、通学距離などを考慮して選びましょう。
先ほど紹介した前ポケットが拡張できるようなランドセルもありますので、「荷物はとにかくランドセルに全部おさめて手ぶらにさせてやりたい」という場合は、容量を重視して選ぶとよいでしょう。
どちらのファイルを使うかは先生によって違うということはあまりなく、学校単位でどちらを使うか決めているケースが多いです。入学する予定の小学校に問い合わせるか、通っている子どもがいる近所の方に聞いてみると良いですね。
毎日の通学で持っていく物
ランドセルに入れるものは教科書だけではありません。リストアップしてみると、意外と沢山のアイテムがあることがわかります。
これらのアイテムが、できれば全部ランドセルに収まると通学も楽ですし両手があいて安全です。
これは実際に小学校へ通いだしてわかったことですが、金曜に持ち帰って月曜に持っていく荷物(給食着・体操服・上履き)がとてもかさばります。
雨が降れば傘も持ちますし、夏場は水筒も持って行きます。なるべく荷物はランドセルにおさめてやりたいですね。
地域や学校によってアイテムには違いがありますが、ここでは一般的なものをリストにしてみました。
毎日持っていく物
- 教科書
- ドリル
- ノート
- 筆箱(ペンケース)
- 下敷き
- 連絡帳
- プリント(B5またはA4、クリアファイルやフラットファイルに収納する場合も)
- 給食グッズ(マスク・ナプキン・タオルなど、学校による)
- 雨グッズ(カッパ、ランドセル用雨カバーなど)
たまに持っていく物
- 体操服
- 上履き
- 給食着
- 鍵盤ハーモニカや笛など
- 図書室で借りた本(手提げ袋を用意する学校もあります)
副教材について
小学校では教科書のほかにも副教材と呼ばれる本・問題集・ドリルなどが使われます。これらは教科書とほぼ同等サイズですが、図工や音楽で使う教材に大きなものがあります。
例えば、音楽だと笛や鍵盤ハーモニカ、図工だと絵の具セットや工作セット、体育だと水着、国語の書道セットなども副教材にあたります。
ものによってはランドセルに入るものもありますので、うまく収納させてなるべく身軽にしてやりたいものですね。
通学距離や体格
通学距離が長い場合や、小柄な子供さんの場合は、少しでも軽くて小さなものを持たせてやりたいのが親心ですよね。
サイズは大きいものと小さいものでも1~2センチしか違いませんので、重量が少しでも軽いものを選んであげてはいかがでしょうか?また、子供の骨格などで背負いやすいランドセルとそうでないものがありますので、試着して購入できるとベストです。
入学前の子供の身長は100センチ~110センチ程度と小さく、ランドセルが歩いているように見えるものですが、2年生、3年生となるとランドセルが小さくなってくる子供さんもいらっしゃいます。
大きさや重さよりも、子どもが気に入って使いたくなるものを選ぶことも大事です。
ロッカーの大きさ
古い小学校だと学校の備品が昔から同じ場合があり、ロッカーが昔サイズのものだと、ランドセルが入らないことがあります。ロッカーに入らない場合は、机の横に引っ掛けておいたり、専用の置き場(ハンガーなど)が用意されている学校もあります。
小学校の入学説明会や見学会などで説明があるかもしれませんが、ランドセル購入前に知りたければ直接問い合わせたり、同じ地域に住んでいる先輩ママさんに聞いてみましょう。
まとめ
ランドセルのサイズは昔はB5の教科書が入る大きさでしたが、いまは教科書がA4。さらに、プリント類を入れる「クリアファイル」または「フラットファイル」を使用している学校が多くあります。
そこで、主流はフラットファイルが入る【A4フラットファイル対応】ランドセルで、現在販売されているランドセルの中では一番サイズが大きくなります。
【サイズ選びのポイント】
子どもの通う学校がどちらのファイルに対応しているかわからない場合は、とりあえずA4フラットファイル対応のランドセルを購入すると間違いないでしょう。
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